隙間時間で副業を始める人が多くなりましたが、そのなかには副業ではなく『副収入』も含まれます。
この記事では、少額から始められる投資であるFXについて、初心者の上手な続け方、犯しやすい失敗などを紹介します。
FXを、これから始めたい人も、始めたばかりの人も、参考にしてください。
今人気のFXとは?
FXは2種類の外貨を売買によって交換し、価値の差額で利益を狙う投資による資産形成です。
正式には『外国為替証拠金取引』といいます。
アメリカに旅行に行く際に100円を1ドルに交換したとして、帰国して日本円に戻す際、1ドルが120円になっていたとしたら、20円得をします。
FXではこのように、円高や円安で変わる通貨の交換比率(レート)で生じる差額を収入にします。
平日のほぼ24時間がその作業にあてられ、設備投資も特に必要なく、国際情勢に興味をもつことで世界が広がるなど、メリットが多いため人気上昇中の収入源と考えられています。
FXの上手な続け方
FXは手軽に始めやすい反面、以下のような理由で1年以内にやめる人が半数近くいます。
- 運用資金を多く失った
- 疲れた・興味がなくなった
- 思うように利益が伸びなかった
ここでは、FXを続けていくためのポイントを紹介します。
せっかく始めたFXを、利益を出す前に上記のような理由でやめることがないよう、参考にしてください。
利益を狙うよりまず損失を抑える
FXで大切なことは利益を追うばかりではなく、損失を抑える努力や対策をしっかり準備することといわれています。
どんなに詳しい専門家でも確実に為替相場の動きを予想することは不可能です。
大きな利益を狙うことは、その分損失のリスクも高くなるため、小さな損失を出してでも大きな損失を避けることを重点的に考えましょう。
初心者は少額から始める
初心者の人はFXに慣れるまで、少額での取引を繰り返して経験を積むことをおすすめします。
FXで利益を出している人は、損失を出していない人ではなく、損失より利益が上回っている、損失を出しても諦めない人です。
FXは手軽に始められますが、利益を得るようになるには知識も経験も必要です。
最近では資金が一桁でも取引できるFX会社もあります。最初のうちは無理のない額で続けながら勉強しましょう。
SNSに惑わされない
SNS上には絶対や確実を謳い情報を発信したり、情報商材の購入を勧誘したりするものが横行しています。
しかしFXの相場を確実に予想できる者などいるはずがなく、鵜呑みにして損失を出しても責任を取ってくれるわけでもありません。
初心者という自信のなさからなんでもかんでも信用するのではなく、自分で積み上げてきたものや判断する経験を重ね、自分で責任をもつためのスキルを磨きましょう。
FX初心者が犯しやすい失敗
FXを始めたばかりの時期は、慣れていないせいで犯しやすい失敗が数多くあります。
ここでは、初心者がFXで犯しやすい失敗を紹介します。
損切りできない
損失がある状態、つまり損をしている状態で取引を終わらせることを『損切り』といいますが、FXでは損切りができないと、逆に損失が膨らんでしまう可能性があります。
通貨を買ったり売ったりして、利益が上がるのを待っている状態を『ポジション』といいます。
損失が発生したポジションをそのまま持っていると、決済するまではその損失は確定していないため、もしかしたらそのうち利益が生じたり、逆に損失が膨らんだりします。
大きな利益を期待して損切りがいつまでもできないでいると、損失が膨らんで資金が動かせなくなるほど大損する場合があります。
特に初心者のうちは損失があることは当たり前と理解し、いいタイミングで潔く損切りできるようにしましょう。
意思決定に根拠がない
FXは国際情勢を知り、集めた情報から値動きの上下を予測して取引を行う投資であって、勘や運などに任せて利益を生めるようなギャンブルではありません。
注文をする際、きちんとした根拠を持って取引を決めるようになるためには、やはり勉強が不可欠です。
取引の検討に時間をしっかりかけることは、失敗のリスクを軽減することにもつながるため、根拠のある意思決定ができるようにしましょう。
感情的に投資してしまう
取引をする際に守るルールを決めておかないと、何かを判断するときにその場の感情ですすめてしまう可能性があります。
ルールがないと「損失が続いていて悔しくて」「早く損失を取り戻したい」などという理由で簡単にポジションを保有してしまうなど、冷静に対応できない場合も出てきます。
- 損失は〇〇%を超えたら損切りする
- FXを行う時間帯を決める
など、ルールを掲げておくと無機質かつ冷静に取引ができるため、初心者のうちから自分のルールを設定することをおすすめします。
レバレッジでギャンブルしてしまう
初心者にありがちなギャンブルで、レバレッジをかけすぎて損失が必要資金(必要証拠金)を割ってしまい、強制的に決済される『ロスカット』を引き起こしてしまうことがあります。
FXにはレバレッジといって、大きな取引をするために、元にした少額の資金に対してテコ入れするシステムがあります。
レバレッジの最高は25倍で、例えば10万円を資金とした場合、そのままだと10万円の取引ができますが、レバレッジを25倍にすると250万円の取引が可能です。
その場合、発生する利益も25倍ですが、損失も25倍に膨れ上がってしまいます。
レバレッジを高くするのは初心者を脱するまで待ったほうがいいでしょう。
ポジションを持ちっぱなし
ポジションを持っていれば利益につながる機会を逃す心配はないといえますが、それは損失を待っているともいえます。
理由もなくポジションをもつことを『ポジポジ病』と呼びます。
上でも述べた根拠のない意思決定と同じで、不要な取引が増えるとその分コストもかかります。
利益を生む条件が揃うのを、相場をよく観察しながら待つことも、FXには必要です。
通貨ペアを絞れない
FXは異なる2つの国の通貨を売買して利益を生む投資のため、多数ある通貨ペアのなかから取引の際に選んで設定しますが、色々なペアに手を出す人もなかにはいます。
選ぶ通貨ペアによってその国の情報が少なかったり、複数の通貨ペアに手をだすと情報収集に時間がかかったりと、有利になることはまずありません。
初心者の場合は、情勢が安定していて急変動が少ない米ドル/円を選んで経験を積んだほうがいいでしょう。
市場が暇なときに取引してしまう
FXでは為替市場が活発に動いているときがチャンスの多い時間帯といわれています。
各為替市場の取引が活発になる時間帯は以下の通りです。
為替市場 | 活発になる時間帯 | 取引に適した通貨ペア |
オセアニア~東京為替市場 | 7時〜9時頃
10時半〜11時半頃 |
米ドル/円
ユーロ/円 |
ロンドン為替市場 | 16時頃
21時~23時頃 |
ユーロ/米ドル
ユーロ/円 ポンド/米ドル |
ニューヨーク為替市場 | 21時〜23時頃 | 米ドル/円
ユーロ/米ドル |
朝の6~7時頃は参加者が少なく、ささいなことで価格変動が起きるなど予測がむずかしくリスクが高いため、おすすめできません。
自分の財布を把握していない
何度もいうようにFXは投資であり、損失が発生することは当然といえるため、余裕がなければ資金繰りに苦しんだり借金を背負ったりする事態を招きかねません。
特に初心者の場合、初っ端から安心できるほど続けて利益を得られることはまずありません。
大きな利益を狙いたい気持ちは分かりますが、まずは持てる資金の範囲内でできる取引を心がけましょう。
まとめ
初心者がFXを続けていくために必要なことや、犯しやすい失敗などを知ると、人気ではあるけれど利益を得るのは簡単ではないことが見えてきます。
FXは投資のため、本業が副業禁止でもできる可能性があります。
ただし、本業に影響がでてしまうほど、四六時中スマホを覗いてレートを確認することのないよう注意しましょう。
そして、ひと月に約16,600円ほど、年間で20万円以上の利益が上がった場合は確定申告が必要です。
初心者のうちはその辺りの数字を目標に続けてみるのもいいかもしれません。